LIFE STREAM White3


 女はクラウドに危機を伝える方法を考えていた。考えているうちに、自分がクラウドに伝えることができなかった思いの数々が鮮明によみがえった。女には、クラウドに伝えたいことがたくさんあった。しかし、何をどう伝えるべきかわからなかった。悩むのは久しぶりだった。結局、女は、まずクラウドに会ってからどうするか考えようと思った。

 女はやがて、憎しみをばらまくあの男も、地上に姿を現そうとしていることを知った。どうやるつもりだろうと女は思う。女は勇気を振り絞り、男の精神に接近した。男は気づき、女を追いかけたが、すぐにやめてしまった。おまえには何もできないと男があざ笑うのがわかった。女はしかし、男の思惑を読み取った。男はまず、自分の代わりに別の存在を使うようだ。女は自分にも同じことができるだろうかと考えた。しかし、やがて思い直した。もし、可能だったとしても、わたしは、クラウドが知っているわたしのままで会いたい、と。